横浜マウスピース矯正歯科センターがinvisalign Japan Forum2018に参加しました
9/9 invisalign Japan Forumに参加しました
東京 虎ノ門ヒルズで行われたinvisalign Japan Forum2018に参加しました。
年に1度行われるJapan Forumは、その年にアップデートされる情報や、新機能の臨床応用などインビザラインの技術革新を知る貴重な機会です。
会場には約300名のドクター・スタッフが日本各地から参加されていました。
今年は「Expanding Your Possibilities」と題して、インビザラインの適応症例拡大、主に成長期・小児の患者さんへの新たなアプローチがテーマでした。
イタリア・トリノからDr.Francesco Garino が特別講演で来られていました。
Garino先生は、私も2月に参加したヨーロッパアライナー矯正学会の会長をされている先生です。
今回の日本での講演は「Aligner Therapy in Growing Patients」
10年以上前から小児のインビザライン治療を行ってらっしゃった経験と、新たに導入された新機能を使った臨床結果を踏まえた内容でした。
日本人ドクターによる講演は、
- 土岐先生の「小児に対する包括的アプローチ」
- 藤山先生の「これだけはおさえておきたいファーストフェーズの矯正治療」
- 増岡先生の「インビザラインを一期治療に使用した矯正経験と今後の展望」
- クリニカルスピーカーセッションでは、佐本先生・窪田先生・有本先生「ClassⅡ/Ⅲ症例、G6を用いた抜歯症例、バーティカル症例」
どの先生方の講演も、新しいチャレンジから見えた課題を独自の視点で分析されており非常に参考になりました。
今まで小児(混合歯列期後期~)を対象としたinvisalignTeenのコースがありましたが、萌出してきた永久歯の移動のみにアプローチしており、機能的な改善や乳歯の積極的な移動は行っていませんでした。インビザラインを行える段階・年齢になるまでは他の装置を使用する必要がありました。
新しくインビザラインの治療体系がかわり、歯の生え変わりのスペースコントロール、歯列アーチの拡大、でこぼこ叢生の改善、DeepBite過蓋咬合の改善、前後的改善などインビザラインでできることの広がりともに、適応年齢も小学校低学年ごろから治療可能です。
インビザラインのメリットである取り外しができて歯ブラシもしやすいことに加えて、小児期のうちに可能な移動を行えることでより一層、治療のクオリティがアップするのではないでしょうか
今までは、小児の時期に拡大が必要であれば拡大用装置を用いてから、一定の年齢に達してから歯を並べるためにインビザラインに移行する必要がありました。
インビザライン・ファーストで、初めからインビザラインを用いるとこの拡大の移動に加え歯の移動(精密な配列)も同時に行うことができるようになります。今までできなかった出っ歯、受け口前後的な関係や、DeepBite上下的な関係を機能的な面からアプローチして早い段階から改善できることが加わると、他の装置を用いて分けた治療を行わなくてもよくなります。まさに、初めから永久歯列が完成するまで通してインビザラインを用いて治療することができるのです。
また、乳歯の生え変わりのタイミングは個人差があるので、永久歯に生え変わるためのスペースを確保するため、歯列アーチのコーディネーションはとてもメリットがあります。第一乳歯があると大臼歯の咬合関係、前歯の配列、拡大やスペースコントロールの目的別に時期も装置も分けて行うことがあり、子供にとっても複雑な治療になることはあまり好ましくありません。しかし、インビザラインでは、マウスピースで包括して治療ができるため、シンプルで合理的な治療が行えることがわかりました。
ブラケットの代わりにインビザラインを使おうというだけでなく、歯を並べること以上の機能も兼ね備えたものにアップデートされています。
小児の時期は、なんといっても治りのスピードが速いことも特徴的です。一般的に1~2週間でマウスピースを交換しますが、Garino先生は5日で交換するケースもあったそうです。それには、小児はまじめにマウスピースを使ってもらいやすく、協力度も高いこと装置に慣れる適応能力が高いことも要因として挙げられていました。
ブース展示には、下顎前方誘導機能が加わったアライナーが展示されていました。
クリンチェックが閲覧できるブース
2018 APAC Peer Awards受賞症例パネル
後半のスピーカーセッションでは、3名の先生からテーマごとの症例解説がありました。
佐本先生からは、2級・3級の治療困難に陥りやすい症例と、解決ポイントに焦点を当てた内容でした。安易な診断と治療計画をしてしまうと治療が長期になってしまったり、アライナーによるリカバリーの仕方を見極めることが大切だと感じました。
窪田先生からは、G6抜歯の機能を用いた症例の解説でした。G6の機能は、アンカレッジ用最適アタッチメント・リトラクション用の最適アタッチメント・アライナーアクチベーションの機能が合わさって効率的に抜歯の治療が行えるように改良されたものです。G6の機能を用いて最終位置に仕上げるための大臼歯の傾斜・回転量の確認、前歯ティッピング対策を行う点をあげていらっしゃいました。
アライン社 担当:松山さんと
今回のフォーラムで発表された新機能やメソッドを、患者さんに還元できるよう努めて参ります。
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カテゴリー:Dr.Keiko Diary