インビザライン アジアパシフィックサミット2018に参加しました2
インビザライン サミット2018-② :invisalign Asia Pacific summit @Singapore
前回の記事に引き続き、インビザラインAPACサミット2日目の様子をお伝えします。
午前中はTeen小児と一般審美歯科のテーマ別セッションです。
今回、Teenセッションに参加しました。 昨年から下顎前方誘導のシステム(MA:Mandibular Advancement)がリリースされ早い時期から、アライナーで2級の咬合関係を改善するシステムを導入しました。MAは、アライナーにウイング加工されていて、咬み混むと下顎が前に誘導される仕組みです。従来の矯正器具でTwinBlockやFKOの仕組みを持つものです。アライナーで歯を動かすことと同時に顎の位置を変えることができるメリットがあり、早期の治療として注目されている内容です。 早期にダイナミックな治療を行えることで、永久歯交換が行われやすくなり2級の改善を早く行えると2期治療も簡素化できることがなによりのメリットです。 今回のセッションでもアジアの小児患者の良好な治療結果が発表されていました。
続いて、会場を変えてラウンドテーブルディスカッションに参加しました。
このパートは、参加ドクター全員がシャッフルしテーブルごとに症例発表をする時間です。 治療写真やクリンチェックをプレゼンテーションし、その症例の難しかった所や他の先生の考え方を意見を交わしていく毎回盛り上がる時間です。 今回、私は上顎前突Class2の遠心移動を用いた治療を発表しました。
続いて、DrVickiとDr.Lamのクリニックワークショップに参加しました。 オーストラリアのDr.Vickiは古くは日本のインビザライン教育の第一人者として功績が有り、私も初めてインビザラインについて勉強したのがDr.Vickiのセミナーでした。その後もスタディークラブや講演で学ばせていただきましたが、日本を離れられていたので久しぶりにお会いできて嬉しかったです。 Dr.Lamは香港にクリニックをもち、ここ数年で急成長したクリニックです。スタッフの役割と診療のワークフローは学ぶところが多くありました。インビザラインの治療はスタッフが担う部分が多くあり、患者数が多いクリニックほどスタッフが生き生きと働いています。また、患者さんとのコミュニケーションもインビザライン治療にとって重要です。女性の働きにスポットが当たるのも海外ならではの取り組みです。 また、アジアを牽引する女性ドクターの活躍は自分自身にも刺激になりますね。
常設展示では、今回のトピックとなるテーマ別に展示されていました。 ど真ん中のiTero element体験ブースでは、実際にスキャン体験ができます。さらにスキャン早撮り大会が行われ、最速30秒台の記録が出ていました。上下の歯並びを撮影するのに非常に短い時間になったのもelemetの特徴です。 invisalign Firstでは、ティーンの楽しいイメージで作られたプロモーションが展開されていました。 また、診療ルームを模したブースに、オーストラリアで展開開始したスマイルコンシェルジュのブース、インビザラインギャラリーの症例展示など、アジアで新しく展開されるイメージデザインとともに華やかに展示されていました。
午後は、閉会式です
矯正界のこれからのビジョンと新機能の発表がありました
まず、拡大床機能付きインビザラインシステムです。 今まで、別装置で小児の時期に顎の拡大を行っていましたが、インビザラインで歯並びを整えると同時に、顎の拡大も同時に行えるシンプルなシステムとなります。 invisalign Firstとともに、小児の機能が高まりインビザラインで始まりインビザラインで治療が完結する事が可能です。リリースはもう少し先になりそうですが、マウスピースにとどまらずいろんな機能が備え付けられた装置が開発される点でも、毎年のイノベーションのスピードに驚かされます。
そして、これからの方向性は、デジタルワークフローが確立され、一般歯科治療との組み合わせ、それに伴うシステムが充実していきます。デジタル化とは、歯の型どりをデジタルスキャンで行い、それを3Dデータにして治療計画からアライナー(マウスピース)製造まですべてデジタルで行われることです。このデジタルスキャンデータを利用して、補綴(被せもの治療)やインプラントの計画も盛り込んだトータル的な治療計画がデジタルで組めることになります。今まで手作業で行っていたことを、数百分の1の精度で行えることは治療結果も向上しそれにかかる手間と時間も短縮されるメリットがあります。今後、この流れが加速していくことは必須です。
患者さんにとっても、このデジタル化の流れはメリットが大きく利便性が高いものになります。 Mobileが無くてはならないものとなったように、矯正歯科をとりまく環境でデジタルの技術は無くてはならないものになっていきます。デジタル体験は目で見て、わかりやすく、より矯正を身近なものにしてくれます。
矯正治療が必要な人たちにもっと届くように、矯正治療をしてみたいと思っている人たちのハードルが低くなるように、矯正技術の進歩と私たちドクター・スタッフの研鑽とたゆまぬ努力が続きます。今回のサミットで、学んだ事をもちかえり診療に生かしていきたいと思います。
ヨコハマデンタルオフィス 上田
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カテゴリー:Dr.Keiko Diary