矯正歯科専門誌Journal of Aigner Orthodontics2024 1+2号に執筆掲載
2024年2月と4月にクインテッセンス出版から発売されます【JAO : Journal of Aligner Orthodontics2024 Vol.4 1号・2号】にて執筆を行いました。
JAO(Journal of Aligner Orthodontics)は、インビザラインやマウスピース矯正に関する国際専門誌です。
ヨーロッパを中心に(国際編集長は私のインビザラインの先生のドイツのシュープ先生です)出版されており、今回は日本人の先生向けに出版された2024年1号と2号にわたり日本語版での掲載となっています。
テーマは「患者の理解とモチベーション向上につながる治療説明のポイント」について。
昨今、多くのクリニックでマウスピース矯正(インビザライン)が導入されています。しかし矯正の知識や技術が十分ないまま、スタートしてしまい後々にトラブルや、思った通りに治らないなどさまざまなトラブルが見受けられています。
さらに、患者さん側もSNSや広告などで目にする「安い、手軽、簡単」といったキャッチーなフレーズに惹かれ、十分な説明がないままスタートし、後々に行っていたこと、希望と違うといった事態に陥らないためにもご自身の治療についてよく説明を受けておくことが大切になります。
今回の掲載内容は、クリニック側、先生やスタッフに学んでいただくため、インビザライン矯正をスタートする前に、患者さんにに伝えておくべき治療方針説明と伝え方についてまとめました。
『患者さまへ事前説明を行う目的とは』
- 患者の希望や考えとのギャップを解消し、のちのトラブルにしない
- 自分が受ける治療がどういう目的で行われ、どのように歯を動かすのかを理解する
- アライナーの使用時間の重要性を理解する
- 歯を動かすために必要な処置があることを理解する
- スムーズな治療を行うために協力関係を結ぶ
これらのことに留意し、納得して矯正治療を受けてもらうことが最も大切なこと。ご自身の歯並びがどう変化し、理想的な歯並びになるためにどんな力が必要かを理解していれば、長い治療期間であってもモチベーションが途絶えることなく良い治療結果につながると考えています。
SNSにさまざまな情報が行きかう今の時代、何が正しいのか分からないとおっしゃって来院される患者さんも少なくない。やはり専門的な知見を持った立場から、患者さんそれぞれの歯並びに合わせた治療プランや方針を考え、それをわかりやすく丁寧につたえることの重要さを感じます。
『患者へ行う事前説明の手順』
- 現在の歯並びについての説明(現状把握・診断)
- 治療シュミレーションソフトウエアの画像を動かしながら治療ゴールはどこかについて説明
- 必要な処置と装置、予測されるリカバリーについて説明
- ステージ数と来院計画について(おおよその治療期間を理解する)
- In-Faceツールによる治療前/治療終了後の顔貌の比較と説明
治療ゴールを説明するにしても、現状何が問題で、なぜ今の歯並びになっているのか問題点を把握し共有しておくことも大切です。そのうえで、理想的な歯並びにするためにどのように歯を動かすのか、何ミリ?何度?矯正治療計画を立てる上で、どれほどおおくの視点で見て、考え組み立てているのかを患者さん自身にも理解していただきたいところ。 歯を動かすためにはマウスピースを装着する以外にもさまざまな処置が必要となるが、それを行う意義もしっかりと理解してもらえれば治療に対する納得感もさらに高まるだろうと思います。インビザライン・システムはさまざまなツールが組み込まれており、「矯正した後、どんな歯並びになるんだろう?」以外にも「矯正の期間ってどのくらいなんだろう?」「矯正が終わったらどんなスマイルイメージになるんだろう?」など今まで、具体的に見れなかったことも実際のイメージ画像をとらえることができます。そうした科学の叡智をしっかりと患者さんに伝えていくことも歯科医院側の役割であると考えています。
あわせて、症例の掲載にご協力いただきました患者様にはこの場を借りて御礼申し上げます
横浜マウスピース矯正歯科では、無料カウンセリングを行っています。そのほか、他の医院ではインビザラインでは治療ができないと言われた、セカンドオピニオンも受け付けております。歯に関するどんなお悩みもお気軽にご相談くださいね。
診療のご予約・無料相談
カテゴリー:横浜マウスピース矯正歯科からのお知らせ