お口の機能の低下や衰えは、普段の小さな習慣の積み重ね(負の連鎖)で起きます。その負の連鎖に警鐘を鳴らした「オーラルフレイル」という考え。マスク生活で食習慣などに変化はありましたか? 少しだけ意識して、ささいな衰えに気づいてください。今回は、マスク生活でも引き起こされるオーラルフレイルについてお話しします。
オーラルフレイルとは?
オーラルフレイルとは、お口に関するささいな衰えが連鎖し、口腔機能の低下や最終的には心身機能の低下につながることに注目した考えを言います。小さな「あれ?」という積み重ねが、いつのまにか大きな困ったことにならないように、日頃から意識をすることが大切です。
たとえば、やわらかいものを好んで食べる、口角が下がっている、滑舌が悪くなった、などいつのまにか習慣になってしまったことを考えてみましょう。今は特に不便を感じていなくても、将来的にさまざまな機能の低下につながります。
また、公益社団法人日本歯科医師学会では、オーラルフレイルを予防するためのわかりやすいリーフレットをインターネットで公開しています。家族が見やすい所に貼っておくと、皆でお口の健康を意識することができますね。
マスク生活で引き起こされるお口のリスク
コロナ禍でマスク生活が当たり前になりましたが、ここでも気をつけたいオーラルフレイル。マスクが苦しくなり、口呼吸が癖になっていませんか? お口の乾燥により、唾液の分泌量が減ることで口腔内の浄化作用が低下し、むし歯や歯周病につながります。
また、表情やお口の筋肉を動かさないことで、顔まわりの変化もみられます。ほうれい線や頬のたるみ、なんとなく笑顔がないなど、お顔の筋力の低下もいつのまにかオーラルフレイルにつながっていきます。
大きく口をすぼめて「ウー」、歯を見せて「イー」と言うなど口を大きく動かす体操や、口の中で舌を大きく動かす体操、唾液量を増やすために耳の下にある唾液腺マッサージを習慣として取り入れてみてください。
歯科定期健診も習慣に。オーラルフレイルを予防しよう
お口の健康は、全身の健康につながります。今は特に困ったことがなくても、小さな習慣が積み重なるとお口や全身のトラブルになる可能性も。マスク習慣で変化したこともたくさんあったと思います。普段の食生活や表情、噛む力・飲み込む力に変化はないか、ちょっとだけ意識してみてください。
歯科医による定期検診も大切です。自分では気づきづらい変化も、プロの目を通すことでリスクを回避することができます。横浜マウスピース矯正歯科センターでは、無料カウンセリングを実施しています。今のところ困ったことはないけれど、診てもらおうかなというときにも、ぜひお役立てください。